みんなのオペラ
「俺の名は」(Il signor Bruschino)
2025年8月30日(土)午前10時30分〜神戸みんなのホールにおいて、オペ研ことオペラ研究座の団員らが中心となって稽古に励んできたみんなのオペラ「俺の名は(Il signor Bruschino)」(ロッシーニ)の初日公演が行われました。

本日の第1回目公演は、小劇場VIP100名様限定の「満員御礼」で上演され、「ブラーボ!」「ブラービー!」の歓声が上がり、拍手喝采で大盛況となりました。本日30日(土)、明日31日(日)、来週9月6日(土)、7日(日)の午前午後2回公演の全8回は、満員御礼(受付終了)により800名動員を果たしています。

みんなのオペラ「俺の名は(Il signor Bruschino)」(ロッシーニ作品)は、全100回上演の10,000人動員の3ケ年プロジェクトで、10月5日(日)の中部東海公演から各地区の巡業形式での啓発公演がスタートします。アンサンブル編成からオーケストラによる大型劇場での本公演に発展、出演者は若き声楽家からを中心に日本を代表するオペラ歌手の共演、そして世界のトップアーチストらの招聘を計画しています。



小劇場でのロングラン公演は、音楽家の研鑽、芸術追求と共に現実追求として、一人でも多くの支持者、オペラファン、地域住民の皆様と共に学ぶ生涯学習オペラであることが、「みんなのオペラ」の役割です。

↑和田丈広マエストロの指揮のもと、二重唱を歌うフロルヴィッレ(上田祐大指導員)とフィリベルト(岡柊斗指導員)

今回の公演では、アリアや重唱はイタリア語、レチタティーヴォ(話し言葉のように歌う歌唱様式)部分を日本語のセリフとし、字幕を表示することで、初めてオペラを鑑賞される方でも内容を理解しやすく、より楽しめるよう工夫を凝らしました。

字幕の作成、日本語セリフの考案も、出演者を中心に指導員が作りました。その効果があってか、要所要所で客席から笑い声が上がり、敷居が高いと思われがちな「オペラ」の面白さが伝わっていたように思います。


ガウデンツィオ(山崎亮指導員)のアリアでは、歌いながら舞台上で着替えをする演技を披露!メイドのマリアンナ(畑村瞳)があれやこれやと着替えを手伝います。


フロルヴィッレ(上田祐大指導員)がガウデンツィオに人相書が入った手紙を渡すシーン。このオペラでは手紙のやり取りで起こる勘違いや騙し合いが見どころの一つです。





オペラの題名にもあるブルスキーノ(松本友経指導員)の登場!左足に包帯を巻いていますが、もちろん衣装の一つですのでご安心ください。痛風で足を痛めており、たびたび歌詞やセリフの中に、痛風による伊丹と発熱で、「ああ、痛い!」「ああ、暑い!」という言葉が出てきます。


ガウデンツィオとブルスキーノは友人で、面倒を見ている子同士を許嫁にしようとしていたところ、ブルスキーノの息子になり変わって、ガウデンツィオの娘と結婚しようとしているのが、赤い服のフロルヴィッレです。

もちろんブルスキーノからしたら、赤の他人の男が息子と言い張るので、「お前など息子ではない」というのですが、ガウデンツィオは「息子になんてことを言うのだ!」とブルスキーノを叱ります。この三重唱による勘違いから、物語はよりコミカルなお話に進みます。


企みが成功し、陰で笑うフロルヴィッレ。これだけ見ると彼は悪人のように見えますが、純粋に愛し合っている娘と結婚しようと、頑張っているところなのです。


彼の父親は、ガウデンツィオとものすごく不仲なので、通常であれば結婚は認められない中で、結婚できる唯一の作戦が、許嫁への成り替わりだったのです。

照明も赤く変わり、三人の言い争いはさらに白熱します。テンポが早く、早口のような歌唱が聴きどころのシーンです!




ところ変わって、ブルスキーノが、ガウデンツィオの娘のソフィーア(牧山奈央)と初めて出会います。ソフィーアはメイドのマリアンナを通じ、恋人のフロルヴィッレが許嫁に成り代わろうとしていることを知ります。そこで、ブルスキーノを説得しようと一芝居打ちます。

方やブルスキーノは怒り心頭、息子を騙るフロルヴィッレを詐欺師として逮捕してほしいと、警官(中能丈弥指導員)を館に呼びつけます。警官は、本物の息子からの手紙を所有しているとして、その証拠品を提示します。


これで解決すると思いきや、ここでフロルヴィッレが仕込んでいた策略が生きます。ガウデンツィオは、もう一つ手紙があると言い、(フロルヴィッレが騙し取って、メイドを通じてガウデンツィオに渡した)その手紙と、警官との手紙を見比べます。


当然ながら、筆跡は同じもの!警官はフロルヴィッレがブルスキーノの息子と断定します。まさに四面楚歌となったブルスキーノは、混乱のままその場から逃げ出します。


ガウデンツィオは、未だ息子を認めないブルスキーノに怒りと困惑を抱きながら、娘ソフィーアには、心配するな、ぜひとも結婚をするのだと諭します。


これで二人はめでたく結婚する・・・といかないのが、このオペラの面白いところ!この後のシーンは、なんとなんとの大逆転劇!全ての内容を書いてしまっては勿体ありませんから、そのフィナーレはぜひ会場で、その音楽と共にお楽しみください!

カーテンコールでは、それぞれの出演者に万雷の拍手と「ブラボー!」のお声をいただきました!







<8月30日(土)AM公演のキャスト>
1、ブルスキーノ父:松本友経 2、ガウデンツィオ:山崎亮 3、フロルヴィッレ:上田祐大
4、フィリベルト:岡柊斗 5、警官:中能丈弥 6、ブルスキーノ青年:平松昇平
7、ソフィア:牧山奈央 8、マリアンナ:畑村瞳

本日はお忙しい中ご来場を賜り、最後までご鑑賞賜り、温かいご声援、たくさんの拍手を頂きましてどうも有難うざいました。皆様のご支持ご支援に出演者一同、心より感謝申し上げます。

協賛者の皆さんとオペラ歌手の
共演「童謡コーラス」記念収録
⚠️動画のため大音量にご注意ください⚠️
大成功!ブラーボ&グラツィエ!
⚠️動画のため大音量にご注意ください⚠️

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