2025年6月23日(月)14時00分〜15時30分「和田丈広マエストロへの道」のワンディクラス(和田丈広音楽塾)において、神戸みんなのホールでみんなの音楽会「男声合唱アンサンブル」が開催されました。
ワンデイクラス生に新たな仲間とみんなの音楽会正会員の皆様を迎えて、約2時間の充実した講座となりました。

今回は「ベートーベン第九の魅力に迫る!」をテーマに、ワンディクラス音楽塾の塾生と「みんなの音楽会」正会員の皆様とともに、第九の歌詞の意味や実際にドイツ語で歌ってみたりと、より身近に、様々な角度からアプローチをしております。

ドイツ語の発音やリズムに親しむことを目的に、簡単な会話表現や童謡を通じた音の体験が行われました。
「Guten Tag(こんにちは)」「Danke(ありがとう)」といった基本的なあいさつが紹介され、早速ドイツ語の明るい響きが会場に広がります。
続いて、ドイツの有名な童謡《こぎつね(Fuchs, du hast die Gans gestohlen)》。
発音がカタカナで書かれたプリントも配られ、和田のリードにあわせて参加者全員で歌ってみることに。メロディは親しみやすく、ドイツ語で歌うことが初めてでもすぐに馴染めました。
講座の始業前のオフショット?




いよいよ本日の主題であるベートーヴェンの《交響曲第九番》について、わかりやすく・深く学ぶ時間が設けられました。
まずは、作曲家ベートーヴェンの人物像に触れます。 耳の病に苦しみながらも創作を続けた姿勢、そしてその人生の背景にある時代など、あらためておさらいします。

さて、いよいよ後半は、実際に合唱が練習されている様子を鑑賞する「公開練習」です。
和田指導員より、これから練習するパートについて簡単な説明がありました。
「今から練習するのは第四楽章の冒頭部分です。器楽の序奏が終わったあと、低弦のレチタティーヴォが入ります…」
今回、テノール3名、バリトン3名の計6名の男性声楽家にご出演いただきました。
(写真:左から杵渕亮、上田祐大、鈴木アトム、上田賢、岡柊斗、松本友経)

この日取り上げられたのは、第四楽章の中でもとくに印象的な場面。
冒頭のレチタティーヴォ、 歓喜のテーマ「Freude, schöner Götterfunken(歓喜よ、美しき神々の輝きよ)」練習中は、実際のシラーの歌詞が書かれたプリントを配り、「ポイント」が視覚的にも伝えられていました。



「ここでは声が遠くから近づくように聴こえます」「このフレーズは“希望”を象徴しています」など、理解を助ける工夫がちりばめられていました。



実際に練習風景を見て聞いて、歌詞と照らし合わせながらみなさん真剣な様子。




ドイツ語でドイツ民謡を歌ってみようの一間




第九の説明をする途中では、さまざまなリズムを勉強する場面もありました。
本日は「トルコマーチ」について。


今回のワンディクラスでは、《第九》の深さとドイツ語の音の面白さ、そして合唱が音楽として育っていく現場を、直接見て・聴いて・感じていただける構成となりました。
次回の《ワンディクラス》も、より多くの方に音楽を届けられるよう、準備を進めております。
■開催予定日:7月14日(月)、7月28日(月)、8月4日(月)、8月11日(月) すべて14:00開始/神戸みんなのホールにて
初めての方も大歓迎!ぜひこの機会に、音楽と教養を楽しむ“ワンディクラス”にご参加ください。