2025年10月18日(土)午前11時00分、神戸みんなのホールにおきまして、みんなの音楽会「The Piano Recital Vol.8 」が行われました。 題して、「保坂佑亮&髙木伸弥 2人のピアノリサイタル」です!
この公演は本年度からスタートしたポンテムジカ企画によるピアノリサイタルのシリーズで8回目を数えますが、今回に限っては、新米プロデューサーでポンテムジカ代表の上田祐大が「ベルカントプロジェクト2025」によるイタリア🇮🇹留学中で不在のため、出国前に綿密な打ち合わせが行われ、支持者の皆様「満員御礼」で本日を迎えられ、2人の先輩、2人のピアニストに託した公演です。開演に先立ちイタリアの劇場からのメッセージ映像が紹介されました。
保坂佑亮&髙木伸弥 2人のピアノリサイタル
冒頭を飾る髙木伸弥の優雅な無言歌の調べ

メンデルスゾーン作曲の約50曲ある無言歌集から髙木伸弥指導員が厳選した5曲を演奏しました。


それぞれ性格が異なる5曲を見事に弾きわけて表現しています。
『無言歌集』《Lieder ohne Worte》より/作曲:F.メンデルスゾーン/髙木 伸弥
1.「甘い思い出」Remembrance Op.19-1
2.「狩人の歌」Jagerlied Op.19-3
3.「ヴェネツィアの舟歌 第2」Venezianisches Gondellied II Op.30-6
4.「胸騒ぎ」Agitation Op.53-3
5.「デュエット」Duetto Op.38-6

保坂佑亮の渾身のベートーヴェン

ベートーヴェン作曲のピアノソナタ第31番というベートーヴェンの後期特有の内容の深くドラマチックな作品を真摯に表現しています。


『ピアノ・ソナタ 第31番』変イ長調 作品110/作曲:L.v.ベートーヴェン/保坂 佑亮
Sonate für Klavier Nr.31 As-dur Op.110
6. 第一楽章「モデラート・カンタービレ・モルト・エスプレッシーヴォ」(中庸に歌うようにとても表情豊かに)Ⅰ. Moderato cantabile molto espressivo
7. 第二楽章「アレグロ・モルト」(とても快速に)Ⅱ. Allegro molto
8. 第三楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ - フーガ・アレグロ・マ・ノン・トロッポ」(遅すぎず、フーガ。速すぎず)Ⅲ. Adagio ma non troppo – Fuga. Allegro ma non troppo

髙木伸弥のメンデルスゾーン作曲のスコットランドソナタの熱演


3楽章形式からなるメンデルスゾーンのスコットランドソナタを高い集中力をもって熱演しています。

幻想曲 嬰ヘ短調 作品28 『スコットランド・ソナタ』/作曲:F.メンデルスゾーン/髙木 伸弥
Fantasie fis-moll Op.28 《Sonate écossaise》
11. 第一楽章「コンモート・アジタート」(動きをつけて、せき込んで)Ⅰ:Con moto agitato
12. 第二楽章「アレグロ・コン・モート」(速く、動きをつけて)Ⅱ:Allegro con moto
13. 第三楽章「プレスト」(急速に)Ⅲ:Presto


特に終楽章では速いパッセージを見事に粒を揃えて確かな技術をもって演奏していました。

保坂佑亮のブルガリアの巨匠パンチョ・ヴラディゲロフの調べ



《ブルガリアの巨人:パンチョ・ヴラディゲロフの作品より》/保坂 佑亮
9. 『秋のエレジー』作品15-2 Есенна елегия оп.15-2
10. 『ユモレスク』作品15-3 Хумореска оп.15-3


保坂佑亮がブルガリアで研究した作曲家パンチョ・ヴラディゲロフの代表曲、秋のエレジーとユモレスクを叙情性とユーモアをもって優雅に表現していました。


2人のピアニストによる連弾



《保坂佑亮・髙木伸弥による4手連弾》
14.『小組曲』より 第4曲 「バレエ」Ballet《Petite suite》作曲:ドビュッシー

2人のタイプの違うピアニストによる息の合った連弾が最後に披露されました。




ドビュッシーの小組曲よりバレエの、かわいらしくも華麗でリズミックな世界観を表現していました。


最後は2人とも楽しそうに終えられたようですね。会場のみなさんの万雷の拍手とともに熱気に包まれました。

本日はご多忙の中、ポンテムジカ企画のみんなの音楽会「The Piano Recital Vol.8」にご来場、ご参加を賜りまして誠に有難うございます。毎月連続上演の8回目の本公演は、「保坂佑亮&髙木伸弥 2人のピアノリサイタル」でした。皆様の心温かい拍手とご声援により、自身の最高の演奏をご披露できたと大変に感謝感激されております。
さぁ!次回来月の「The Piano Recital Vol.8」は、11月1日(土)『ピアノトリオジャズコンサート』を予定しております。これからも21世紀生まれの若き音楽家が集うポンテムジカの演奏活動に変わらぬご支持ご声援を宜しくお願い致します。本日はどうも有難うございました!
ポンテムジカ事務局 代表 上田祐大