ワンディクラス 「第九合唱」女声部

 2025年10月27日(月)14時00分〜16時00分、神戸みんなのホールで「和田丈広マエストロへの道」のワンディクラス(和田丈広音楽塾)が開催されました。来る12月2日(火)の第九公演の合唱稽古が行われる中で、女声部にスポットライトをあててた公開稽古が今回の課題です。
 ワンデイクラス生に新たな仲間とみんなの音楽会正会員の皆様を迎えて、約2時間の充実した講座となりました。

 今回は、受講生のみなさまに音楽が作られていく過程をご覧頂きました。
ベートーヴェンの交響曲、ヴェルディのオペラ、日本の名曲「四季の歌」と、ジャンルと国境を越えた3曲から進行されました。

■「四季の歌」春楽章 前半・後半
 まずは「四季の歌」組曲より春楽章。魅力的なハーモニーを丁寧に味わいました。
息の流れを感じながらの合唱では、やわらかな音色がホールいっぱいに広がりました。

■ 特別映像と交流タイム
 講座の途中では、ベルカントプロジェクト2025でのイタリア公演映像を皆さんと鑑賞。 
イタリア演奏旅行として、ワンディクラスからも多くの方がご参加しましたが、現地の空気や舞台裏の様子をお話しするうちに、「また行きたい」という声もあがりました。

その後は、お土産のイタリアのお菓子を囲んでの楽しいひととき。温かい時間が流れました。

■ヴェルディ《アイーダ》より「凱旋行進曲」
 休憩の後に取り上げたのは、イタリア・オペラの名場面。
イタリア語の発音を生かしながら、一緒に“グローリア!”と声を合わせます。
女声合唱ならではの華やかさと柔らかさを活かしつつ、行進曲のリズムに乗せて力強く歌い上げました。

■ベートーヴェン《交響曲第九番》第四楽章(抜粋)
 ドイツ語のテキストの発音をひとつひとつ丁寧に確認し、フレーズを細かく分けて練習していきました。
最初は「Freude!(歓喜)」のかけ声で会場全体が一体となり、そこから徐々に音の輪が広がっていきます。
 「Freude, schöner Götterfunken」の一節では、ドイツ語特有の子音の響きや母音の流れに注意を向けながら、言葉の持つリズムと音楽の関係を確かめました。
“r”の巻き方や“ö”の響かせ方など、細かい発音にも触れながら、言葉がそのまま音楽の表情を作っていくことが難しいながらもやりがいがあります。
 なかでもソプラノは高音域が続くため、持久力と集中力の両方が求められます。

 音の立ち上がりやブレス位置を確認しながら、フレーズのまとまりを少しずつ整えていく様子はまさに音が形になる瞬間です。

 ワンディクラスの皆様、本日もご参加ありがとうございました。先週22日に帰国したばかりですが、連日のオペ研講座や音楽祭のリハーサルで、イタリア🇮🇹での研鑽、劇場での稽古、本番が遠い過去の記憶に感じることがあります。まずは、目前の本番に真摯に向き合い、1つ1つ全身全霊で挑むことをお約束します。

 

<♪本日の出演者♪>
【ソプラノ】
・塚本 真帆/髙﨑 彩乃/岩本有未/中村 早紀/安江 陽奈子
【メゾソプラノ】
・徳田 梨沙/有賀 明美/久光 美早紀/鈴木 彩華

・ピアニスト:高木伸弥

講座後のオフショット!